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りゅうおうざんのかい
竜鴨山の会

【略 史】 本山ゼミでは、2002年度アカデミック・イヤーから、現代中央アジア情勢を世界的な視野から考察する目的で毎週研究会を開催し、特に2004年度からは休暇中も開催するなど集約度を高める努力をしてまいりました。そして、2005年には、参加者のうち4人(本山美彦・妹尾裕彦・村井明彦・鈴木啓史)がその成果の一部を世に問いました(本山編『「帝国」と破綻国家――アメリカの「自由」とグローバル化の闇』ナカニシヤ出版)。同書で扱われた問題群のほとんどが、この研究会で話題にのぼったもので占められています。この実績をふまえ、本山教授の京大退職を期に2006年5月に発足したのが本会で、在任中よりペースは落ちるものの、同様の集約度と水準を維持した研究会を目指しております。「竜鴨山の会」という名称は、本山教授の新任地・福井の地を流れる九頭竜川から「」を、2006年3月まで在任していた京都を流れる鴨川から「」をとり、さらに京都の東山と、源氏ボタルが乱れ飛ぶ福井の白山山系の美しい山々から「」をとったものです。


★ 定例会での報告・今後のお知らせ ★

 

第12回例会
2007年8月5日(日)〜6日(月)

神戸合宿を実施しました。勉強と飲み会のほか、須磨寺への「遠足」もあり、中身の濃い合宿でした。

妹尾裕彦

鈴木啓史

第11回例会
2007年6月29日(金) 13:00-16:30
京都大学経済学部204演習室(法経本館2F)

中野嘉彦「シュンペーターの社会主義論」(仮)

村井明彦「規制緩和と寄生強化――国民を裏切る金融家、宮内義彦」(仮)

 

第10回例会
2007年5月31日(木) 13:00-16:30
京都大学経済学部204演習室(法経本館2F)

中野嘉彦「地球温暖化と社会システムのあり方」(仮)

本山美彦

第9回例会
2007年1月18日(木) 13:00-16:30
京都大学文学部東館経済学部第15演習室

亀川芳樹「『子殺し』について」(仮)

本山美彦

 

第8回例会
2006年12月22日(土)〜24(月)

福井にて合宿を行ないました。勉強と飲み会のほか、勝山城、越前竹人形の里、吉崎御坊へ「遠足」に出かけました。

 

第7回例会
2006年12月6日(水) 13:00-16:30
京都大学法経総合研究棟経済学研究科院生研究室

本山美彦

 

第6回例会
2006年11月9日(木) 13:00-16:30
京都大学文学部東館経済学部第15演習室

本山美彦「シティ・バンクの人脈」

亀川芳樹「ユダヤ人とは何か」

懇親会 「白木屋」今出川駅前店

第5回例会
2006年9月22日(金) 13:00-16:30
京都大学文学部東館経済学部第15演習室
上のリンク先の地図で「ロ」の字型の建物の東南角の部屋

本山美彦「メガチャーチとネオコン U――現代米国の俗流黙示録政治」

【概 要】 米国は宗教の自由が各国に保証されているか否かの基準を外交の基本に据えるようになった。1998年からである。これが人権外交の基礎になり、その上で経済制裁を科すというUSTRのような政策を展開しだした。そのさい、キリスト教とユダヤ教が自由の対象になるのであって、キリスト教徒によるイスラム教徒虐待の事実は無視される。歴史的にも、対抗馬を追い出して、現地を支配するのに、米国はキリスト教をフルに動員した。いまや、動員される教会がメガチャーチであり、日本でいうナショナリストがメガチャーチの司祭なのである。

懇親会 「白木屋」今出川駅前店


第4回例会
2006年8月27日(日)〜29日(火)

福井合宿を実施しました。永平寺での参禅、論文審査への参加など、大変多彩で刺激の多い合宿でした。今後も福井および関西での合宿を計画しています。

鈴木啓史「A級戦犯たちの横顔」

亀川芳樹「イスラム原理主義論序説」

中野嘉彦「類的存在としてのマルクスのアソシアシオン構想――抽象的人間労働とはなにか」下


第3回例会
2006年7月20日(木) 13:00-16:30
京都大学文学部東館経済学部第15演習室
上のリンク先の地図で「ロ」の字型の建物の東南角の部屋

亀川芳樹「ユーゴ連邦解体を見直す」

【概 要】 「社会主義のタガが外れたから」とか「東欧民主化の流れの中で」として、サラっと説明されてきたユーゴスラヴィア連邦の解体。だが、本当にそれだけなのか? 指導者のパーソナリティー、ユーゴ連邦内の南北問題、EU統合、などの視点もふまえて、ユーゴ解体を見直す。

中野嘉彦「類的存在としてのマルクスのアソシアシオン構想――抽象的人間労働とはなにか」上

【概 要】 マルクスのアソシアシオン論を、その核となる「類的存在 Gattungwesen」の概念をとおしてを考え直す。マルクスに影響を与えたルソー、ヘーゲル、フォイエルバッハ、プルードン、スミスを再検討してゆくと、いわゆる「抽象的人間労働」論とは、通説のように価値論だけでなく、初期マルクスにおける類的存在の疎外形態の議論をとおして理解されるべきものであることがわかる。

懇親会 やまぢゅう


 第2回例会
2006年6月22日(木) 13:00-16:30
京都大学経済学部204演習室(法経本館2F)
上のリンク先の地図で緑の部分にある「館」の字のまん前の部屋

村井明彦「封建制・資本制・新封建制――資本制の内部変化による社会の再中世化(ファイル準備中)

【概 要】 米国企業の中には、「儲かれば、それでいいのか」と訊かれれば「何を言ってるんだ、悪いとでもいうのか」と返答しかねないほどあからさまな営利至上主義を掲げて活動するところがある。こうした動きは、しかるべき原則に基づいてはじめて機能していた資本主義が、その営利性の原理を肥大させすぎたために自壊する兆候と理解されるべきであろう。そうした例を挙げ、事態の孕み持つ社会経済的意味を考察する。

鈴木啓史「小室直樹『日本人のための宗教原論』を読む」(ファイル準備中)

【概 要】 小室直樹の『日本人のための宗教原論』は、一神教宗教をもたないわれわれ日本人が、欧米をはじめ中東など、強固な忠誠を求める一神教の神々のもとにある諸文明と接するときに知っておかねばならない世界観の相違に改めて注意を促してくれる。同著の再検討をとおして、現代世界の軋轢を理解する道を探る。


懇親会
 「白木屋」今出川駅前店


第1回例会
2006年5月18日(木) 13:00-16:30
京都大学文学部東館経済学部第15演習室

本山美彦「米国メガチャーチとネオコン」(ファイル準備中)

【概 要】 米国で雨後の筍のごとくに増加している、テーマパークのように巨大な教会「メガチャーチ」は、ブッシュ政権と教会勢力による聖俗にまたがる巧みな大衆操作の所産である。政治・経済を含めて、社会全体に与える影響についてなお十分評価が試みられていないこの動きを、『ビジネスウィーク』誌の記事ほかにのっとってリポートする。

鈴木啓史「京都大学〈社会主義学説〉の復権」(PDFファイル5本*)

【概 要】 京都大学にはマルクス主義とは違った社会主義学説が存在した。社会主義学説とは本来、労働経済や環境経済を含むものであり、マルクス主義が破綻した今日、消されている京都大学の社会主義学説を復権させるこが急務となっている。マルクスを相対化し、マルクスを19世紀の社会主義学説の一派ととらえることからこの研究は始まる。マルクスの同時代人の巨人であるP.Jプルードン、J.Sミル。そしてリカード派社会主義がマルクスに与えた影響を考察することにより、ロシアマルクス主義、マルクス主義のバイアスがかかった「社会主義学説」(さらに彼らの上位概念はcommunism)に対して、より本来的な社会主義学説(federation)の伝統を復権させることを試みる。このことを通して「世界経済は、諸国民経済(国内市場)と国際経済の複合体であって、国際経済よりもより包括的な概念である」(松井清著『世界経済論体系』)という「世界経済論」の復権も同時に試みる

1.研究趣旨と核になる研究文献 (京大「プルードン研究」)
2.核になる研究文献 (杉原四郎、本山美彦)
3.具体的な研究方法
4.プルードンの「株式会社論」――資本のアソシアシオンからの転換
5.柄谷行人(2006)『世界共和国へ――資本=ネーション=国家を超えて』岩波新書 について

懇親会 「白木屋」今出川駅前店

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